AGA以外にも脱毛の種類がある

円形脱毛症 男性の薄毛の殆どはAGAによるものだと言われており、近年女性にも女性版AGA(FAGA)が増加していることが知られています。しかし脱毛の種類はこれだけではありません。

乾燥したフケを大量に伴うのであれば、粃糠性脱毛症の可能性があります。フケが毛穴を塞ぎ、頭皮に炎症が起こって脱け毛が起こります。皮脂の過剰分泌により毛穴が詰まって脱毛するのが脂漏性皮膚炎による脱毛です。脂漏性皮膚炎では頭皮が脂っぽくなる特徴があります。

突然一部分の頭髪がごっそり抜け落ちるのが円形脱毛症です。一か所だけが丸く脱毛する場合と、多発的に起こるケースがあります。円形脱毛症のメカニズムはまだ明確になっていません。

加齢によって頭髪全体が薄くなるびまん性脱毛症は女性に良く見られる薄毛の種類です。びまんとは一面に広がるという意味であり、びまん性脱毛症とは薄毛の状態を表す言葉です。男性でも加齢によって毛髪を作り出す組織の機能が低下する老人性脱毛症などになると、びまん性脱毛症に該当することがあります。

さらに栄養不良や薬の副作用による脱毛、病気による脱毛などもあります。髪を長い間結っていると頭皮が引っ張られることによって血行不良となり、脱毛が起こる事があります。これを牽引性脱毛症といいます。女性に多く見られるものですが、男性でも長髪を結う髪型などをしていることで発症することがあります。牽引性脱毛症は女性では、ヘアスタイルを変えることで自然に治癒する可能性が高くなります。

女性に特有の脱毛症には分娩後脱毛症があります。妊娠中に大量に分泌されていた女性ホルモンの1つである卵胞ホルモンが、出産後正常な分泌量に戻る事で髪に影響を与え、一気に抜け毛が起こります。分娩後脱毛症は、通常半年~1年ほどで自然治癒します。しかし高齢出産の場合では回復に時間がかかる傾向が見られます。

このようにAGAやFAGA以外にも、脱毛の種類は色々あります。適切な治療を行うためには、まずは自分の薄毛の理由を正確に把握することが重要です。

無意識に髪の毛を抜いてしまう抜毛症の紹介

無意識に髪の毛を抜いてしまう「抜毛症」という病気があります。トリコチロマニアとも呼ばれ衝動制御の障害と考えられています。抜毛症は自分でやめたいと思っていても無意識に髪を抜いてしまうものなので、治療には困難が伴います。そのメカニズムは未だ明確にはなっていませんが、従来は不安などに対処するための自己防衛行為と考えられてきました。近年は神経細胞と脳の伝達障害によるものではないかいうと説も出てきています。

抜毛症は圧倒的に女性に多く見られ、10代の思春期などの若者に多く発症するという特徴があります。子どもに発症した場合は、周囲の不安などを取り除くことが効果的で、無理にやめさせようとしても逆効果になる場合もあります。イライラしているときや退屈しているときによく起こりますが、自分を傷つけるためにしているわけではなく、自傷行為には当たりません。

無意識に抜いてしまうため、気づいた時には薄毛になってしまっているというケースがあります。成人であればなるべく髪を触らないようにするなどの対策を自分でとることが可能です。しかし思春期の子どもなどの場合では、自分が抜毛症である事をなかなか認めないケースもあるため、慎重なアプローチが求められます。

表面に現れている行為だけを止めさせようとするのではなく、メンタルに負担をかけている不安要因を探り出してアプローチすることが求められるため、専門家に相談するのが一番よい方法です。ただし精神科やメンタルクリニックに行きたがらない場合も多々あり、保護者だけで専門家に出向いて相談を受けるなど、周囲の暖かい理解とサポートが不可欠です。時間と共に収まってくる場合もありますので、過度に騒ぎ立てず本人のプライドを傷つけることの無いように対処しましょう。